飛びつづけて
ぼくは鳥。
目標ができたぼくは、海に向かうことにした。
海を越えた先に、見たこともないたくさんのものがあると聞いたから。
まずは、この雪山を越えないといけない。
しばらくいくと雪山は、雪原に変わっていた。またさらに進むと、氷原になっていた。
ぼくは凍えながら、必死に飛んだ。止まれば二度と動けなくなるとわかっていたから。
意識を失いかけたとき、明るい声が耳に入って我に返った。
見ればもう雪はまばらになっている。白い花が凛と咲いていた。その周りで遊ぶリスさんたち。
もうろうとしながら飛んでいたから、いつの間にか氷原を過ぎたことにも気づかずにいたんだ。
ぼくは陽あたりの良いところで身体をあたためた。
そしてリスさんたちに聞いてみた。
「どこに海があるか知ってる?」
「知ってるわ。わたしたちは物知りだもの。」
「東の海はあたたかくておおきいの。西の海はつめたくて島があるの。」
「どっちが東でどっちが西なの?」
「西じゃないほうが東で、東じゃないほうが西よ。」
「???」
今飛んできた方角さえわからないぼくには難しい問題だ。
キラキラとした瞳で見つめられたぼくは何も言えず、お礼を言って飛び立った。
それからぼくは、幾日も幾日もかけて飛び、ようやく海に出ることができた。
「これが・・・海かぁ!」
だけどこの海が、東の海なのか西の海なのかわからない。果てしなく広くて、でも遠くに島も見える。
ぼくは浜でしばらく身体を休め、そして、
「まずは、あの遠くに見える島に行ってみよう!」
ぼくは海に飛び出した。
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